この記録は桂川に命を懸けた男達の闘いを収録したものである・・・・
隊員プロフィール
隊長 MAD / 地元の人。 桂川を知り尽くし、魚類・水生生物に精通する。 狂人。
副隊長 DAT / 桂川までチャリで20分。 無類のナマズ好きで、川魚を愛する。 狂気。
隊員 のりたけ / パソコンマニア。 親の趣味で一応、熱帯魚を買っている。
安倍 真 / あべ しん(実名)と、読む。 隊員の中で唯一マトモな人。
以上 四名
第1話
7月某日、地元の人MADの家に集まる。
多忙の日々に疲れ果てた我々は自然を求めて・・・
・・・MAD宅で、とりとめのない話をしていた時、
不意にDATが「桂川に行くべ、なまずがわしを呼んでるんじゃー」などという奇声を上げる。
その日は台風の影響で川は増水しておりDATのいう行為はまさに狂気だった。
自然の恐ろしさを知るMADは「今日は仏滅やから」と制する。
しかし、「だまれっっ!邪教徒がぁー!」「俺は2000年まで生きるんじゃぁー!」「ゴルビー!」
などと訳の分からない奇声をあげて壁を叩く。
仕方がないので「今日はジャブ程度にしとこ」と言うことで妥協。
「ちっ」とDAT。
捕獲用のアミ大小一つずつとバケツを自転車に積み、我々は川に向かった。
川へ・・・。
自転車で十分ほど行ったところには橋が横たわり欄干には“桂大橋”と。
「ここが漁場じゃー!」MADは高らかに叫んだ。
我々を迎えたのは見るも恐ろしき茶色の濁流であった。
のりたけ「・・・」
DAT「シャー!」
見るとそこには三メートルはあろうかと思われる滝から茶色の水がごうごうと水しぶきをあげ流れていた。
のりたけ「ここいくんけー?」とすこし東京入ってるイントネーションでMADに問う。
MAD「いや違う。漁場はあっち」と指さす方向には畑が広がっていた。
一同「田んぼ?」
無視して進むMAD。
MADに連れられ一同はため池のようなところに達した。
「これ、ため池ぇ〜ゴルバチョフ」不服そうな顔でDATはぼやいた。
MAD「いや、こういうとこにエビとかザリガニとかいんねん。 ナマズとかもな・・・。」
DAT「ナマズ!魚ぉ〜!」
ひく二人。
颯爽と土手を駆け下り、水草のあたりをがさがさとアミで探ってみた。
アミをあげると何かが入ったようで、MADは「ニヤリ」とほくそ笑んだ。
DATは喜び勇んで駆け寄り、アミをのぞき込む。
「きょ〜!ペレストロイカァ〜!」とDAT。
そこには4cmぐらいの幼生のザリガニがビッチビッチはねていた。
「おっ、ざりがにかぁ〜」とあたりまえのことを淡々と言い放った。
「水っ、バケツっ!」DATはあわてて叫ぶ。
その様子を尻目に既に水をくみ始めているMAD。
バケツの中にはザリガニと川エビ少々が威勢良く泳いだ。
見入るDAT。
「ザリガニっ行け!エビ喰え!」DATは興奮気味に言った。
「ザリガニそんなとこで争わへんで」さめた口調でMAD。
耳に入らないDAT。
我を失ったDATをおいて、MADとのりたけは次の獲物を求めて先へ進んだ。
DAT「待てやぁ〜」
MAD・のりたけ「ちっ・・・」
一同はさらに川沿いに北上した。
しかしその後は大した成果も出ず、結局今日一番の獲物は最初に捕ったザリガニだった。
DAT「こぉ〜!ナマズどうしてん、チェルノブイリィ〜!」
MAD「まあ今回はジャブ程度のもんやし」
のりたけ「また、夏休みこよけぇ〜」
MAD「ザリガニどうする?」
DAT「おまえん家のナマズの水槽に入れよけぇ〜」
MAD「お母んビビリよるわ」
のりたけ「んじゃ、逃そか」
DAT「ちっ」 バケツをのぞき込む。
空のバケツを持って我々は帰路に就いた。
新たなる挑戦を心に誓い・・・ 所要時間 0:40分
次回予告
遂に夏休みに入った我々は前回断念した滝周辺の捜索に挑む。
新キャラ 安倍 真 登場!
そして新たなる密林。
トラップ野バラ! そして森を抜けたそこには!?
次回乞うご期待!