SDガシャポン戦士とは、何だったのか?ありていに言えばオモチャである。
詳しく言えば、SDガンダムをモチーフとした当てモノ的コレクション玩具である。
販売の始まったのは、1985年。まだ、玩具に対するレーディングも緩く
現在発売している食玩やトレーディングフィギュアとは違い、
現在では大よそ罷り通らないであろう酷いアソート比などが横行していた。
今回は、そういったあまり知られて無い暗部を紹介していきたいと思う。
・SDガシャポン戦士とベンダー機
SDガシャポン戦士を代表とする、現バンダイ・キャンディ事業部より発売する
ガシャポンシリーズは基本的に専用の販売機、通称:ガチャガチャより入手できる。
この専用のベンダーマシン(BVM)には幾つかのバージョンがあり、
SDガシャポン戦士の登場当初ではまだ、初期のもの(赤いベンダー機)であったと思われる。
この初期のベンダーマシンには、約100個ほどのカプセルが投入できる作りに
なっていたようだが、SDガシャポン戦士には少々具合が悪かったようだ。
なぜ、具合が悪かったのかというと当時の主力であった、キン肉マンの塩ビ人形や
プラ製人形と違い容積が大きいSD人形の重量に耐えきれる設計ではなかったらしく、
販売機のハンドルが重すぎるなど販売機の故障が頻発したらしい。
(1カプセル辺りの重量は、25-40g これが100個ともなると、約3kgの荷重がかかることになる)
次に出てきた販売機は、赤い初期デザインのものよりも少し大きい青いベンダー機で
SDガシャポン戦士の全盛時はこれが主流となっていった。
ちなみにこの新販売機は、約120個を投入できたと思われる。
新販売機も長く活躍していたが、そもそも硬貨投入の機構が単純だったので
子供の悪戯の対象になりやすく現在では硬貨投入の機構を大きく変更したデザインになっている。
・ガシャポンが手に届くまで
ガシャポン戦士を代表とする塩ビ人形シリーズは当時、日本国内の工場で生産されていた。
生産工程は、プラモデル作りのノウハウを活かして作られており、
その0.1mmの歪みさえ許さない精巧な金型技術は正にバンダイの技術の結晶だったといえる。
| 大まかな流れ | |||||||||||||||||||
|
→ |
|
→ |
|
→ |
|
→ |
|
→ |
|
→ |
|
・金型作成
原型師によってデザインされた各キャラを所定数配置する。
この時点で、配置されたキャラ数に偏りがあるとアソートも歪なものになる。
初期の一部の弾以降、バンダイ側は意図してキャラ配置を歪なものにしている。
なお、1弾あたり、2〜4個?の金型が作られていたとおもわれる。
(SDRや外伝後期の一個入りになったあたりからは金型の使用数も減少?)
・鋳造
金型の中の空気を抜き、気圧の変化を利用して液状の塩ビ素材を注入する。
この時、鋳型内を真空化することによって気泡の発生を抑えているらしい。
中期の一部の弾は、ひとつの金型から生産する数を歪にすることによって極端なレアを発生させている。
・人形完成
鋳造されたガン消しは、通常15〜16体ほど繋がったブドウ房状になっている。
基本的に市場に出回ることは無いが、ボードゲームの一部の商品(SDガンダム DXゲームなど)は
この状態で商品化されている。
※ベストセレクションの金型Aより作られたブドウ房状態。 キュベレイが異様に多い。
・分割
ブドウ状の大ランナーから製品となるガン消しに分けられる。
一説にはここでレア調整がなされていたのでは?という意見もあるが個人的にはナンセンスだと思う。
・カプセル詰め
工場内の作業員によって、同じ色が重ならないようにガン消しをカプセル詰めする。
ミニブック、シールなどもここで封入。
限定版、プラ製限定品などは袋ごとの偏りが発生しないように別勘定で封入しておく。
・袋詰め
カプセル詰めされたガン消しを所定量にまとめて袋に詰める。
初期の弾は100個、中期以降は120個が目安となっている。
なぜ、一袋あたりの数がしっかり決まっていないのは不明。
(一袋辺りの数は個数ではなく重量で決めていた?)
一部の彩色限定品などは別袋になっておりアソート率は決まっているが、
通常ラインナップのキャラクターについては袋ごとに多少の偏りはあるがランダム。
(SDRや外伝後期の一個入りになったあたりからはアソート調整がなされていたらしい)
B-CLUBなどに載っていたレア品のアソート比なども実はただの期待値で
実際、袋を開けてみると確実にそのアソート比どおりに入っているわけではない。
・ベンダー機
業者または、ベンダー機を管理している店の人間によってカプセルを投入。
一度に投入する数は決まっておらず、120個全て投入するわけではなかったようだ。
(ベンダー機を満タンにすると機械の故障が起こりやすかった)
今回は、知り合いよりリークされた情報を元に現在判明している部分と
微妙に間違ってるかもしれない部分を指摘できる人が出てきたら面白いのにと思い記事を作成した。
内容としては販売に関する根幹的な部分なので、既に絶版状態である現代のガシャポンコレクターにとって
どうでもいいことであるが、情報を風化させたくなかったというのが狙いである。
リポート:MAD 作成日/更新日: 06/12/04