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限定版ダイキャストコレクション

 今回はガシャポン戦士シリーズNo.18(ガンダムMark17)のキンピカメカとして初登場した
シリーズ初の限定版ダイキャスト「百式」をはじめとした合金製のSDガンダムについてのレポート。

§1 ダイキャストとは?

 当時の超合金製品などでよく使われたダイキャスト(ダイカスト)とはなんだろうか?
多くの人はこの鈍い光を放つ銀色の金属の事だろうと思っておられるとおもうが、
実際のところは高精度の金属部品を大量生産する金型鋳造方法(die casting)のことで、
出来上がった合金製の製品は主に自動車などの精密部品などに使われている。
SDガシャポン戦士シリーズに使われている合金は、アルミニウム+銅+亜鉛あたりの合金だと
筆者は推測するが、初期の製品が緑青のようなサビを発生させるのに対して、
マーク40頃の製品はやや表面が粗く黒いサビのつきやすさが目立つので
各金属の含有量は一定ではなかったと思われる(鉄の合金である可能性も)。

 

§2 限定版の意味

 SDガシャポン戦士を知らない方に「ガシャポン戦士というシリーズについて」詳しい説明する時に
本シリーズのこと以上に詳しい説明を要求されるのがこの「限定版」という存在。
「限定版」というからには抽プレまたは、希少価値の高いものなのだろう?と思われるそうで、
「1/100程度の確率で出現するただのレアです」と説明すると、どなたもやや拍子抜けになられる。
 コレクターにとっては周知の事実ではあるがマーク毎に設定された限定版は、いわゆるレアな不人気。
限定版という名称も各対象の弾”限定”でアソートされている程度の意味合いしか持たず、
マーク28あたりから出現率の偏りが顕著になる本当にレアなキャラに比べると普通に手に入るものだった。
それでも、発売当時は出たらチョット嬉しい程度のアタリ感は感じられたし、
当時からフルコンプリートを目指しておられた方にはどうしても必要なアイテムで、
コミックボンボンや各種模型誌の読者同士のトレードコーナーでは、
「限定版サーバインを求む」といった記述が多く見られたのも事実。

 

§3 限定版ギャラリー

 SDガシャポン戦士シリーズおよび、SDガンダム外伝シリーズでは総計60種以上の限定版が存在する。
ガンダム以外のシリーズやガンダムマーク40以降の弾では幾つかの色違い版も存在しており、希少価値も様々。

・SDガンダムシリーズ

百式(Mark17) ガンダム(Mark18) Zガンダム(Mark19) νガンダム(復刻Mark5)
武者ガンダム(復刻Mark6) 武者Zガンダム(ベスト2) キュベレイMk-II(Mark20) シャア専用ザク(復刻Mark7)
Sガンダム(Mark21) 武者νガンダム(復刻Mark8) 将ガンダム(Mark22) 武者百士貴(戦国伝SP)
殺駆頭(復刻Mark9) アレックス(Mark23) 百鬼丸(復刻Mark10) ZZガンダム(Sセレクション)
大将軍(Mark24) 隠密ガンダム(復刻Mark11) 農丸大河SP(Mark25) 武者風雷主(Mark26)
武者荒烈駆主(Mark27) 武者江須(風林火山編) 副将軍(Mark28) 二代目将頑駄無(Mark29)
白龍頑駄無(Mark43) 赤龍頑駄無(Mark45) 青龍頑駄無(Mark46) 阿修羅頑駄無(Mark47)
仁王頑駄無(Mark48) 白龍頑駄無(Final) 赤龍頑駄無(Final) 青龍頑駄無(Final)
   
阿修羅頑駄無(Final) 仁王頑駄無(Final)    

・SDガシャポン戦士(ガンダム以外)

サーバイン(ダンバイン1) 98式AV(パトレイバー1) バッシュ(エルガイム2) ビルバイン(ダンバイン2)
ドラグナー1(ドラグナー3) スーパーバルキリー
(マクロス1)
オージ(エルガイム3) ブロッケン(パトレイバー2)
ザブングル(ザブングル1) エルガイムMK-I
(エルガイム3)
バイファム(バイファム1) ドラグナー1(復刻ドラグナー)
アーマードバルキリー
(マクロス2)
サーバイン(復刻ダンバイン) ビルバイン(復刻ダンバイン) ウォーカーギャリア
(ザブングル2)
レイズナー(レイズナー1) トランファム(バイファム2) ザカール(レイズナー2) 零式(パトレイバー3)
98式AV(復刻パトレイバー) ブロッケン
(復刻パトレイバー)
零式(復刻パトレイバー) バッシュ(復刻エルガイム)
   
オージ(復刻エルガイム) エルガイムMK-I
(復刻エルガイム)
   

・SDガンダム外伝

武器セット(ラクロア1) 騎士ガンダム(ラクロア2) エルガイヤー武器セット
(紅の神秘機兵)
10周年記念 太陽騎士ゴッドガンダム(抽プレ)

 

§4 カラーバリエーションや素材感

 限定版ダイキャストは黒または灰色の合金に金メッキや銀メッキなどの各種メッキ加工が施されており、
同キャラであっても登場する弾ごとにカラーが決まっている。施されているメッキはあまり強くなく、
経年劣化などで光沢が落ちたり、衝撃で塗膜が剥がれ落ちたりするので、素手で触るのは好ましくない。

  酸化耐性 塗膜強度
金メッキ 低い 弱い
銀メッキ 低い 弱い
黒鉄色 高い 強い
青メッキ 普通 普通
黒メッキ 普通 普通
赤メッキ 普通 弱い
赤色 高い 普通
茶色 普通 強い

 

§5 限定版とエラー品

 SDガシャポン戦士が愛される理由のひとつに膨大な種類と長期にわたるシリーズ構成がある。
発売当時はここまで長期シリーズで販売して行こうと企画していたわけではなさそうなので、
コレクション物ではありえないような個体番号の飛び方や重複がシリーズ末期でよく見られた。
このような企画段階でのエラーは限定版とて例外ではなく、2度の致命的なアソートミスを犯している。

・限定版レイズナー&トランファム封入ミス

 SDレイズナーMark1の限定版「レイズナー」とSDバイファムMark2の限定版「トランファム」は
限定版の中でもレアな部類に入るアイテムのひとつだが、入手困難な訳にはちょっとした理由がある。
それは、販売されたこの2種の箱と中身が逆になっていたパターンが多かったからである。
つまり、SDレイズナーMark1の限定版レイズナーの箱の中には「トランファム」が
SDバイファムMark2の限定版トランファムの箱の中には「レイズナー」が誤って入っていた。
 これは、シリーズ販売が過渡期であったこと、2つの弾の発売日がほぼ同じで、
両方とも青のメッキという偶然の一致が生み出したヒューマンエラーだったと思われる。

レイズナー(レイズナー1) トランファム(バイファム2)

・限定版 副将軍

 武者七人衆の農丸の出世した姿。つまるところ隠密ガンダムの風林火山編での姿である。
SD戦国伝に登場する数多くキャラクターの中でも最も多くの呼び名とバリエーションを持つ武者で、
「隠密副将軍」、「頑駄無副将軍」、「隠密将軍」などと呼ばれた(商品化)こともある。
 とまあ、隠密、農丸、柳生、副将軍、隠密忍者農丸(武者烈伝)、
さらに漫画オリジナルを入れると大農丸、白虎、大福、赤福とまさに七変化の副将軍は、
設定の複雑さが色々な混乱を招くキャラで、ガシャポン戦士でも致命的なエラーを犯している。
それは、限定版の箱の記述を「二代目将頑駄無」と誤って印刷したというもの。
ちなみに正しい名称の「限定版 副将軍」と印刷された箱はおそらく存在しないだろう。

副将軍(Mark28)

 

§5 限定版の偽物

 ヘビーコレクターならば一度は目にした事があるであろうガシャポン戦士の偽物。
当時の雑誌記事でその存在を明言されるほど数が多く作られ、品質も様々。
限定版においてもその例外ではなく、箱つきの手間のかかった偽物から
見た瞬間に偽物と分るような粗悪なものまで存在する。

にせ限定版 にせ限定版

 

§6 その他のダイキャストシリーズ

 ダイキャスト製の金属人形はSDガシャポン戦士の限定版だけではない。
他にどのようなものがあるのかご存知だろうか?

・SDガンダムR

 SDガシャポン戦士のような一体成型で作られたダイキャスト物は存在しないが
R-145 ガンダムメタルゾードのようなパーツがダイキャスト製のキャラが存在する。
ムック本「SDガンダムR ガシャポン戦士大図鑑」に掲載されているR-30 轟天頑駄無は、
ダイキャスト製と記載されているがこれは間違いで、本来は全身が紫色のプラメッキでできている。

ガンダムメタルゾード
(SDR0015 R-145)

・SDガンダムダイキャスト

 そのものズバリなネーミングだが、一部のキャラに付属の別パーツはプラ製。
本体はSDガシャポン戦士よりもやや大きめでカラフルな箱に入っている
ラインナップが多いのでコレクションするには苦労するだろう。
(マーク
14、外伝マーク1の全5弾
※詳細は
コラムSDガンダムガシャポンシリーズ概要にて

武者νガンダム(マーク2)

・SDガンダム外伝 聖機兵物語 フルメタルナイト

 騎士ガンダム以外のSDガンダム外伝のダイキャスト製品はほぼ間違いなくこのシリーズ。
大きさはSDガシャポン戦士よりやや大きい。色は金メッキ、銀メッキ、茶色の3色
(騎士ガンダムGP01、聖機兵ガンレックス、灼熱騎士ガンダムF91、吟遊騎士レッドウォーリアR、
黄金機兵アルジャーノン、傭兵騎士マルスガンダム、重騎士ガンダムGP02、邪騎士バウ、
シノビマスター・ダークキュベレイ、幽騎士ゼノンマンサ・全10種)

邪騎士バウ 幽騎士ゼノンマンサ

・新SD戦国伝 武者ダイキャスト 地上最強編

 見比べてみないと分りにくいが、SDガシャポン戦士の限定版よりもやや小さい。
ラインナップやカラーも同じ物があるので混同しないように注意しよう。色は金メッキ、銀メッキ、茶色の3色
(雷帝千生神将軍、大光帝頑駄無、阿修羅頑駄無(阿修羅王モード)、仁王頑駄無、不知火頑駄無、
武者衛府弓銃壱(最強形態)、武者全武装頑駄無(最強形態)、白龍頑駄無、青龍頑駄無、赤龍頑駄無・全10種)

白龍頑駄無 仁王頑駄無

・SDガンダムヘビーメタル

 店頭販売されたダイキャスト製ガンダムシリーズで、4弾12種類を確認している。
ラインナップはいずれもSDガシャポン戦士に登場した限定版と同じ金型を採用しており、
カラーリングが異なっている以外はほぼ同じもの。
(当HPのSDガシャポン戦士・限定アイテムのページでは”偽物カラー”と記載)
1:ガンダム(金)、νガンダム(銀)、武者ガンダム(茶)
2:百式(銀)、Zガンダム(金)、武者Zガンダム(茶)
3:将ガンダム(銀)、殺駆頭(金)、武者Zガンダム(銀)
4:武者百士貴(茶)、武者νガンダム(銀)、武者ガンダム(金)

・その他

 見るからに怪しいこの物体は某コレクターが数年前にイベントで購入してきたもの。
MAD「もしや、マスター版か!」
某「ないない(笑)」
なんて、バカなやりとりがされたものいい思い出。
肝心の出所については不明だが、ほぼ間違いなく個人で複製された偽物。

 

思えばベンダー販売においてのシークレットアソートの雛形だったんだよなぁ
としみじみ思いながら、自身のダイキャスト限定版コンプリート記念として執筆させていただいきました。
残念ながらコイツらは現代のコレクターにとって不人気のSDガシャポン代表ともいうべき代物。
当時の企画元および玩具業界のイメージとしてダイキャスト≒超合金という高級感を演出させたかったようですが、
特殊な武器を持たせられたり、巨大なブースターや羽根パーツの付くキャラの方が人気でした。

ああ、限定版はただ寂び朽ちるのか


リポート:MAD 作成日/更新日:09/05/29 資料協力:邪道氏

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